「かーりーんーーー!!!!」
「えっ、ひゃぁ!」
いつもの様に大和が、登校して来た花梨に抱きつく
抱きしめながら花梨のおでこにキスをする
「今日も可愛いよ花梨vvv」
「いや、可愛いなんて・・・///」
「ふふふ、照れる事なんてないさ☆」
これが帝王だと思うと悲しくなる・・・
そんな事を思っているアメフトメンバー
誰にも大和にツッコミを入れる事ができない
、朝の部室の空間
それを破ってくれるのが
「何やってんの」
「あっ、鷹くん!おはよう♪」
「おはよう、花梨」
花梨に優しく微笑み、大和を睨みつける
「やぁ、鷹☆」
「花梨に迷惑。離れなよ」
「花梨は迷惑なんて言ってないけど」
「言わないだけ」
そう言い花梨を自分の元に引き寄せた、鷹
言わないだけ、と言う言葉にショックを受けている大和
「言わないだけ・・・?という事は、花梨は・・・」
ブツブツ言う姿は情けない
その姿を見て、悪い事したんかな?と思う花梨
鷹の方をちらりと見る
「大丈夫だよ。さ、練習に行こう」
練習を始める1軍たち
その中に帝王の姿はない
ヘラクレスが鷹に近づいて来て
「おーい、鷹。大和は、どないしたんや?」
「さぁ?ブツブツ何か言ってるんじゃないですか?」
「なんや、拗ねてんのか?」
「拗ねてはないです」
「ふ〜む・・・。しゃあない!放っておくか!」
「ええ。最善です」
2人が会話をしている時
花梨は、キョロキョロと辺りを見回して大和を探していた
やっぱおらへん・・・。うち、悪い事してしまったんやろか?
自分のせいだったら探しに行かなければ
花梨は、近くにいたアキレスに部室に行ってくると言い走って行った
部室では、まだブツブツ言っている大和
「花梨は・・・、花梨は・・・・」
立ちながら呟いている姿は、ぶきみだ
そんな部室にバンッという音が響いた
扉の方を見ると花梨の姿
「かっ・・・!」
スタスタと近づいて来た花梨の顔は、不安そうな顔をしている
目の前に来て止まった花梨
「ど、どうしたんだい?」
「うちのせいで、そないなってるん?」
「えっ」
「そうなんやね?ごめんな・・・」
自分の事を凄く心配してくれている花梨
どんな男でも心配してくれる女の子には、弱いものだ
しかも、それが片想いしている女の子なら尚更の事
ショボンとしている花梨の肩を優しく包み
「花梨のせいじゃないよ?それに、もう大丈夫」
笑顔で言うが、花梨の顔は晴れない
まだショボンとして、自分のせいだと思っている様だ
笑顔に戻ってほしいが
鷹の言った言葉だよ☆
と言っても、晴れないだろうし・・・
どうすれば笑顔になるんだろうか・・・
・・・・・・・。
・・・・・。
・・・。
・・・!
「ねぇ、花梨」
ふと顔を上げる花梨
「花梨のせいではないけど、それが信じれないんだったらお礼をしてくれないかい?」
「お礼・・・?」
「ああ!」
「でも、うちあんまお金持ってないんですけど・・・」
「大丈夫だよ☆」
「???」
鷹たちが練習を開始しようという時
花梨がいない事に気付いた
周りを見渡した後に近くにいたアキレスに
「花梨は?」
「ああ、花梨なら部室に行く言ってたでー」
「部室・・・?」
聞いている時、走ってくる音がした
音の方を見ると大和と花梨が走って来ている
鷹の額に青筋が立つ
え、なんで2人で来てるわけ?大和潰す
花梨が鷹の前に来て、必死に謝る
「ごめんなさい;ごめんない;」
「いや、別にいいよ」
それに対し大和は、ニコニコとしていて
「いや〜、悪かったよ☆」
「大和は、学校の周りを走ってきたら?」
花梨には、少しの笑みで対応し
大和には、冷たい目と無表情で対応した
もちろん大和に言った言葉は、花梨に聞こえない様に
花梨はホッとした様に練習に入り
大和は笑顔だが額に青筋ができながら
「行ってくるよ★鷹もドウダイ?」
「俺は花梨とマンツーマンだから」
2人の間に火花が散り
周りの気温が下がった気がする
大和が走りに行った後
花梨とマンツーマンで練習をする鷹
先程までとは違い、晴れやかな表情の花梨を見て
大和と何かあったな・・・。
あいつ、しまりのない顔してたし
「ねぇ、花梨」
「はい?」
「部室に行ったんだろ?何の話してたんだい?」
「えっと、うちが大和くんを悲しませてしもたと思ったから・・・」
「花梨のせいではないけどね」
「鷹くんも優しいね♪」
「いや・・・///」
「そんでな、うちの気がすまんのやったら
次の休みにどっか遊びに行く事で良しとしようって」
「・・・・・遊び?」
「うん!」
「ふぅん・・・・・」
話しが終わり練習を開始する2人
鷹の頭の中は、その遊ぶという事でいっぱいだった
練習が終わり着替えがすんだ鷹は
ロッカールームの前で花梨と何か話していた
そこに大和が帰ってくる
「大和、お疲れさん」
「お疲れ様です」
「何キロ走って来たんや?」
「10キロ以上は☆」
「流石やな〜!」
「いえいえ。次は、もっと走りますよ」
ヘラクレスと会話をしてから、ロッカールームの前に行く
「お疲れ、花梨!それに、鷹!」
「お疲れ様、大和くん♪」
「お疲れ」
「なんだい、鷹。その不満気な顔は」
「別に」
冷たい目で見ながら、鷹はバックを持ち
花梨に何事か耳元で伝え歩いて行った
大和は不思議に思いながら
邪魔ものがいなくなったと思い、花梨の目の前に立った
「次の土曜日に遊びに行こうか♪」
「え?あっ、はい!」
にこーと笑う彼女を見て
きゅーんvとなる心
はぁはぁ///
なんて可愛いんだ花梨!!
大和は、危ない狼さんになろうとしている
鼻血が出て目つきが危ない
そこに赤ずきん(花梨)を守るナイト?が現れた
「邪魔」
棘田だ
「あ、棘田先輩っ!」
「なにやってんだ、花梨」
「大和くんと喋って・・・」
「重要じゃねぇなら、鞄もて」
「あっはい」
花梨は棘田の鞄を持ち、棘田の後をついて行く
赤ずきんが消えた狼さんは
ははは☆
棘田氏、覚えとけ★
怖い事を思っていた
棘田の教室に向かう廊下で
「おい、花梨」
「はい?」
「さっき大和と何話してやがった」
「ふぇ?」
間抜けな声を出すと
花梨に顔を向ける棘田
その顔はイラつきがはっきり分かる
「えっ?えっ?」
「一回で答えろ・・・」
「な、何をでしょうか・・・」
ピキッ
もっと棘田の顔がイラついた
びびってペコペコ謝る花梨
「すいません、すいません;;」
その様子に棘田は黙り、歩いて行ってしまう
お、怒らせてしもうた・・・
うりゅりゅ〜、と涙目になり距離を離して付いて行く花梨
棘田の教室に着き、鞄をおそるおそる渡そうとしている花梨
目の前の人は、さっきから何も話さず自分を見ている
教室の中では興味津津の棘田の友達たち
周りの視線を感じ花梨は、恥ずかしさでいっぱい
「あの、鞄を・・・」
「・・・・・。」
「うち、クラスに、行かなあきませんし・・・」
「・・・・・。」
しばらくそうしているため
周りの生徒たちは、花梨が可哀そうだと思い
「おい、棘田ー;早く受け取ってやれよー」
「そーだぞー」
「うっせぇ」
棘田が放った一言でシンとなるクラス
「お前らは教室からどっか行け」
ガタガタッ
ざわざわ
さっきの棘田の言葉でイラつき度がヤバイと分かった生徒たちは
一斉に出て行った
教室の中に入り、自分の席に座る棘田
そして、花梨の方を見て目で
『こっちに来い』
と伝える
ビクビクしながらも棘田に近づいて行く花梨
「あ、の・・・・」
「さっき聞いたろ。何話してた」
「次の土曜日に遊びにって・・・」
「大和と2人で?」
「あっ、はい」
言った瞬間にネクタイを引っ張られ
花梨の顔が棘田の近くに寄せられた
「!?!?」
「誰が行っていいって言った?」
凄く真面目な顔
その顔を見ると顔が赤くなっていく
「えっ、だって、その」
「だってじゃねぇ」
花梨が視線をあちらこちらに動かすが
棘田は、じっと見ている
その視線に耐えれなくなり
「みっ見やんといて下さい・・・///」
棘田の体を押し返そうとしたのだが
押し返せれない
花梨の腕力では、びくともしない棘田
それどころか空いている片方の手で
もっと引き寄せられた
「きゃっ!?」
「見てやるよ。お前を」
ぞくぞく、と花梨の背中に何かが走る
これ以上ないほど花梨の顔は赤くなり
その表情を見た棘田は、フッと見えない様に笑う
可愛いな、こいつ。こんなに赤くなって・・・
俺が好きって言ったら、こいつ俺のもんになるのか
さっさと言って囲っちまうか・・・
そう思いながら花梨の耳を甘噛みしてやると
「ひゃぁ///」
とても可愛い声が聞こえた
ネクタイをもっていた手を放して
鎖骨らへんを撫でてやるとプルプル震える目の前の相手
自然と笑みが浮かびあがる
「おい、花梨」
「ふ・・・?」
「俺の」
「いた」
言葉を言う前に邪魔もの(鷹)がきた
苛立ちを隠さず見てやると、相手も凄く怒っている様で
目つきとオーラが違う
ツカツカと近寄ってきて花梨の腕を掴み自分の胸に抱きしめる
「花梨、心配したんだよ?授業にいこっか」
「あ、うん・・・・」
優しく頭を撫でながら花梨に囁く鷹
そして、棘田を見て
『俺が有利なんだ。引っ込んどけ』
目だけで伝え鷹と花梨は、自分たちの教室に向かって行った
1人残された棘田は、他人の机を思い切り蹴っていた
「くそ野郎・・・」
放課後の練習は最悪なものだった
大和、棘田、鷹
この3人は、後の2人に言葉や態度で嫌がらせをしていた
「あれ?棘田氏、もしかして制球力落ちたのかい?★」
「1軍に何て到底なれないね」
ピキッ
「鷹、そんなキャッチじゃまた負けるよ★」
「ほんと。お前、1軍辞めたほうがいいんじゃねぇか?」
ピシッ
「帝王がそんなんじゃな」
「自分の力見つめ直したら?」
ピキキキ
3人の間に火花が散る
周りの部員たちは、溜め息をつきながらも何もしない
あの3人に勝てるとは思っていないから
止めれるヘラクレスは
「花梨、ええ調子やなぁ♪」
「ありがとうございます〜」
花梨とマンツーマンで練習している
そして、アキレスは近くで花梨を見つめている
今日も帝黒は、平和☆(であってほしい)
END
nextおまけ↓
土曜日
大和は、約束の遊園地目で待っていた
「早く花梨こないかな〜♪」
「大和くーん」
「あっ!」
声がして前を向くと愛しい彼女の姿
そして、隣には
「鷹・・・・、それに棘田氏」
鷹と棘田。後からヘラクレスたちも来た
「なっなんで・・・」
「ふえ?大和くんが呼んだんやんね?」
「え」
鷹たちを見ると、優越顔の鷹と棘田
こ、こいつら・・・・
大和の笑顔がピクピク震える
花梨はニコニコ笑って
「みんなで、いっぱい楽しみましょね♪」
みんな笑顔で遊園地に入って行った
大和の隣で歩いている鷹と棘田
ぽんっと大和の肩に鷹の手が乗る
「抜けがけは」
もう片方の肩に棘田の手
「禁止だ、ばか」
大和は震えて
「君たちもね★」
3人は、睨みあい花梨の元に走って行った
END
花梨ちゃんは皆に愛されるのが
宿命だと思ってます(落ち着け)
そんな事を考えてる私のツボを
びしびし押してくださるすずめさんのこのお話!!!
大和に!鷹に!棘田先輩に!!!!
そして密かにアキレス先輩に(笑)。
思われてるのにまったく
気づいてない花梨ちゃんがまた
ツボすぎます!!!!
棘田先輩のいじわるな愛情にのたうちまわりました(危険。)
さらに
おいしい所はヘラクレス先輩!!!www
がもう
ツボ通り越して私の心を何か貫通していかれました(*^▽^*)!!!!
すずめさん!!!
贈り物をありがとうございました!!!
戻ります